先のエントリーでAmp'd Mobileの破綻を取り上げたが、どうやらAmp'd Mobileは買収されるようだ。LA Timesによると(原文)
More than 100,000 customers remaining at bankrupt Amp'd Mobile Inc. have to switch to a new carrier today or face silent cellphones at midnight
United Systems Access Inc. said its Prexar Mobile unit had purchased the right to offer its monthly plans -- with no contracts -- to Amp'd Mobile's customers. It would not disclose the price, pending a Bankruptcy Court hearing today.
United Systems Accessという会社のグループ企業であるPrexar MobileがAmp'd Mobileを買うようだが、残念ながら買収価格は明らかにされていない。Amp'd Mobileには10万人の契約者がいて契約料を払ってくれている訳だから、一定の経済的価値はあったのだろう。
Amp'd Mobileの資金調達総額であるUS$360百万ドルと負債総額US$100百万ドル、あわせてUS$460百万ドルを使った企業が、今回いったいいくらで売却されたのか大変興味深いが、何しろ破産状態にあったわけだから一般には相当買い叩かれても仕方ないところだ。Amp'd Mobile関係者には申し訳ないが、買収されて再生の道に向かうことで、Amp'd Mobileの契約ユーザーはハッピー、市場も残る、ということで悪いことばかりではない。このように合従連衡を繰り返していくのがアメリカのダイナミズムの根源なのだろう。
ベンチャーによるベンチャーの企業買収は彼岸では日常茶飯事だが、日本ではまだ盛んではないような気がする。ライブドアの例のようにあまりポジティブな印象を受けないこともありそうだ。でも、ベンチャー業界がダイナミックに動き、投資、人、物・技術の流動性が高まるという意味で、日本でももっと普及する余地があるのではないか。この分野に注力する(良質な)M&A業者が増えても良さそうだ。
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