Googleが新サービスGoogle Waveを開発者向けに発表した。電子メールを置き換える可能性を秘めサービスとして注目される。
Googleは5月28日、San Franciscoで開催中のGoogle I/OにおいてGoogle Waveの概要を発表した。その発表の模様はこちらで視聴することができる。興味ある人は英語の訓練も兼ねてぜひビデオを見てみよう。
私なりの理解で言えば、Google Waveは「相手を特定したチャット」みたいなものでTwitter的だ。いかにもGoogleらしいアプリといえそうだ。
メリットはこんなところにありそうだ。
- あらかじめ登録された人とのやり取りしかできないようになっている。宛先を間違えてメールを発信したり、情報漏洩といった心配が解消される(軽減される)。
- リアルタイム(チャット)でも時間差(メール)でもどちらでもコミュニケーションできる
- スパムメールが来ない。ウィルスも来ない。
- 発信したメールを取り消すことができる(ればいいが、、、、)
そもそも電子メールはインターネットの初期の頃から使われていた基本的なツールだった。90年代頃まで、電子メールは基本的に「ベスト・エフォート」に基づくなサービスで、つまり「配達が遅れたり、場合によっては届かないこともある」ということを前提にしたシステムだった。完璧さをあきらめることでシステムが簡素で済むようになり、安価なサービスの提供が可能となって爆発的に普及したわけだ。
その後、電子メールはビジネスマンのコミュニケーションツールとして電話と同じくらい重要になり、もはやビジネスに欠かすことの出来ないインフラとなった。もうベストエフォートなんて言っていられない。しかしながら、人が異動するたびにアドレスが変わってメールが届かなくなったり、ウィルスやスパムに悩まされたりと、運用面で何かとコストがかかるものになってきたもの事実だろう。
今回のGoogle Waveは、そうした電子メールの様々な負の側面をカバー出来そうなものとして注目される。Google WaveはAPIを公開するらしいから、メジャーどころのISPやWeb Mailを提供している会社がAPIを介してつながることができれば、新しいコミュニケーションの方法として発展する可能性がありそうだ。
まだサービスは開始されていないが、今後の動向に注目したい。
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