質問: 1994年から2001年までに創業されたドットコム企業のうち、破綻した企業は何割か?
あなたはどのくらいだと思いますか? 9割? 99%? もっと少ない???
こんなリサーチ結果が発表された。
答え: 約半分に過ぎない。
"strategy+business"に掲載された記事によれば
Of nearly 2,000 business-to-business (B2B) e-Marketplaces launched during the dot-com days, 55 percent remained active for at least two years after September 2002, when the Nasdaq hit its lowest point.
ドットコム時代に創業されたB2B企業2,000社のうち、55%の企業が2002年9月(NASDAQがバブル崩壊後の最安値を記録)から少なくとも2年間は存続していたという。
さらに、このリサーチの発端となったUniversity of MarylandのDAVID KIRSCH氏、BRENT D. GOLDFARB氏の論文によると、
Approximately 50,000 companies solicited venture capital to exploit the commercialization of the internet. Of these, less than 15% followed the GBF-model of venture-backed growth. Fewer than 500 companies (<1%) had an initial public offering. Within the larger set of initial entrants, however, the five-year survival rate was 48%.
つまり、(1994~2001に創業された)インターネット企業5万社のうち、VC資金を受けたのは15%以下、IPOまでこぎつけたのは500社(1%)に満たない。しかし、5年間存続した企業の割合は48%に上る、としている。こんなことを言っては失礼かもしれないが、意外に(?)存続した企業が多いという印象を受ける。そんな疑念に対して、この論文は
our findings suggest underlying continuity in the exploitation of entrepreneurial opportunities arising from the diffusion of a new general purpose technology.
つまり、ドットコム企業といえども起業家精神の点では他のベンチャー、特に新しい分野を切り開こうとする他分野のベンチャー企業と変わらない、と結論付けている。
一時、ドットコムは雨後の筍のようにブームではあったが、アントレプレナーシップの点ではドットコムであってもなくても関係ないとするリサーチ結果にはちょっとほっとした気がする。
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