先日、起業に成功した人の講演を聴く機会があり、その方が大変興味深いことを言っていた。
問い: 「0を1にする人」と「1を100にする人」はどちらが偉いか?
答え: 社会通念上はこの2つを比較することに意味はない。しかし、資本主義的には前者の方が多くの利益を享受するのが当たり前。
何もないところから会社を立ち上げる起業家は明らかに前者であり、一方、走り始めた事業をうまくマネジしながらより大きく成長させるのが得意な経営者やマネージャーなどが後者にあたる。どちらも重要な役回りであり、どっちが偉いということを比較することには意味はない。
しかし、資本主義の世界では、何もないところから事業を立ち上げた人がより多くのリターンを得られるものだという。自己資金でベンチャー企業を立ち上げて多くの株を持つ創業者の方が、後から入ってくる有能なマネージャーよりも金銭的に報われるもので、資本主義とはそれを前提としたシステムだという。
日本人的、庶民的には馴染みにくい感覚だが、資本主義とは何かを考えたとき、言われてみればそのとおりのような気もする。大きなリスクを取って起業する人は、成功したらそれだけ報われるべきだ。
閉塞感ただよう今日こそ、成功者をねたむのではなく賞賛する気運を作っていきたいものだ。
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