新年、あけましておめでとうございます。皆様はどんな正月を過ごされましたでしょうか。
最近は日本もアメリカも景気の悪い話が多いですが、こういう逆境のときこそ「本物」だけが生き残る淘汰の時期、次の飛躍のときに向けてちゃくちゃくと足場を固めていきたいものです。私的にも今年は基礎固めの時期、次代を担うベンチャーの皆様との関係を更に深めていきたいと考えてます。このブログもこれまでどおり米国発の情報の他、ベンチャーキャピタリストとして感じたことなどを中心に週1~2ぐらいのペースでエントリーしていきたいと思います。今年もよろしくお願いします。
さて、今年はどんな分野が注目されるでしょうか。諸氏が諸説を展開していますが、IT系VCとしてはITの動向が気になるところ。IBM Venture CapitalのCo-FounderであるDrew Clark氏のこんなエントリーをご紹介します。(いつものように、詳細は原文を参照してください)。
Green Datacenter Alternative Energy / Cleantech Digital Convergence / Communicaions The Mobile, Wireless (and Social) Web SaaS, Web as Platform & Cloud Computing Web 2.0 Mashups & Composite Apps
1.のGreen Datacenterは日本でも重要なテーマ。例えば、"intelligent sensors and advanced analytics to monitor and improve equipment utilization"とあるが、機器の使用効率を高めるためのセンサーや分析技術が注目材料らしい。Virtulizationの進展に伴い、これからはハードウェアもますます"On Demand"化していくことだろう。
2.のAlternative Energy / Cleantechは誰に目にも明らか。原油価格もついに1バレル当たり100ドルを突破したことで、ますます重要性が増すことだろう。エネルギーを作り出す技術だけでなく、エネルギーの消費を監視・管理し、エネルギーをより効率的に使う技術も重要になりそうだ。
3.のDegital Convergence / Communitacionsは言葉としては新し目だが、言っていることは日本でよく使われる「ユビキタス」に近い。GPS付の広帯域スマートフォンといったいわゆる「4G」携帯電話をはじめ、VoIP、WiMAX、SIPといった通信技術の分野が進み、その結果、PCだけでなく各種のデジタル機器が通信回線とつながるようになるだろうと言っているようだ。
4.はWebがモバイルで使われるようになるといっているようだ。(PCの)Webで繰り広げられているSocial Communityが徐々にモバイルの分野に進出し、さらには位置情報をベースとしたサービスと結びついていくだろうとしている。これは既に日本でも顕著に見られる傾向であり、その意味で日本はやはりモバイル先進国なのだろう。PCよりもケータイが好きという世代は日本だけの傾向でなく、やがて世界中で普遍的に見られる現象になるのかもしれない。日本のベンチャーが世界で活躍できる可能性が広がるのではないか。
5.のSaaSは今でも注目材料だが、2008年はさまざまなサービスの具体化が進み、やがてデータセンターのアーキテクチャに欠くことの出来ない存在になるだろうという。かつてGrid Computingというアーキテクチャがあったが、もはや"Cloud Computing"の時代らしい。
6.のWeb2.0の流れはもはや当然。SOAもWebを取り込み、Web関連のサービスがますますEnterpriseの分野に進出することになりそうだ。
2008年も新技術の動向から目が離せない年になりそうだ。
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