今週San Franciscoで開催されたWeb2.0 ConferenceでMicrosoftのCEOであるSteve Ballmerが興味深い発言をしたようだ。今後5年間にわたり、20社/年のペースで会社を買収するという。
出展: Microsoft’s Ballmer: MSFT will acquire 20 companies a year
Microsoft chief executive Steve Ballmer just said at the Web 2.0 conference here in San Francisco that the software giant will acquire 20 companies a year for the next five years, ranging from $50 million to $1 billion.
買収額のレンジが$50m~$1bというのが、1社あたりの金額か、年間の予算か、あるいは5年間の予算の合計を指すのか不詳。しかしながら、年間20社、5年間合わせて100社を買収するというのは大変興味深い。
原文でも紹介されているこのサイトに、Google, MS, Yahoo, Amazonが買収した企業が年表形式で整理されている。この年表は2000年頃からスタートしているが、右の方にドラッグして見ていくと面白い。2004~2005年頃から(公表されている)買収件数が増え、2006年頃はMicrosoftが高いペースで買収を支配し、それが2007年になるとGoogleが攻勢に出てきているのがわかる。
年表に載っている買収件数は2006年が26社、2007年8月までの8ヶ月間で20社となっている。そうした過去の買収件数と比較すると、Microsoftが目指す年間20社の買収というのはとても大きな数字に見える。ちなみに、米国における最近のIPO数は2007年1~3四半期あわせて48件(VentureOne調べ、VCが関連している会社のみ)となっており、この数字と比較しても年間20件の買収というのは大変な数だ。ベンチャー企業やVC関係者にとっては出口の選択肢が増えるので朗報と言えるだろう。投資する側としてもソフトウェアやネット業界へ投資しやすくなるというものだ。
Googleに押され気味のMicrosoftだが、これで一気に巻き返せるか、注目したいところだ。
ごぶさたしています。いつも参考にさせていただいています。ずいぶん時間が経過した気がしますが、このエントリを参考に以下の駄文を書きました。
企業買収の裏に見える「Web as a Platform」の世界
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITs2000025032008
投稿情報: 湯川抗 | 2008年3 月25日 (火) 13:41