インターネットの世界は勝敗が鮮明に出やすい。サーチエンジン、ポータルサイト、オンラインショッピングサイト、どれも1位の企業は圧倒的に大きなシェアを取り、2位、3位ぐらいはまだ頑張れるものの、それ以下になるとほとんど物の数に入らないという厳しい世界だ。
そうした意味では、SNS業界も業界トップの企業は概ね固まってきて、ある意味勝負あったと思っていたのだが、どうもそうではないらしい。今だに特定のセグメントに特化したSNSが出てきているようだ。
例えば、「特定の病気を持つ人のSNS」を運営するDailyStrength。SNSなので当然登録制。中身は病気ごと、例えばガンやらアレルギーやらといったようにカテゴライズされていて、それぞれのページに会員が体験談を書き込んでいけるような仕組みだ。会員登録してないので詳しい記述内容はわからないが、どんな薬が効くとか、どこの医者は優秀だとか、そう言ったことが語られるのだろう。米国のサイトやAmazonなどでもしばしば目にするが、投稿されたエントリーをメンバーが評価出来る仕組みも取り入れていて、一目瞭然で評価結果がわかるので、質の低い投稿は排除されるようになる。こうすることで質の高い投稿が増えて、ますます会員が増えてと好循環を産む算段だろう。個人的には、アメリカで病気になったときにどの医者にかかるべきか、それ程多くの情報を持っているわけではないので、こうした口コミ情報は有効だ。日本でもいろいろと医療体制の問題が取りざたされているから、こうした良質な口コミサイトは広がる余地もあろう。
何でもこのDailyStrengthはRedpointから出資を受けたとか(引用)。2ヶ月で出資が決まったと言うからすばやい意思決定だったようだ。
このように、ニッチなマーケットというのは案外まだ残されているのかも知れない。
最近のコメント