最近、日本の新興市場があまり盛り上がってないように見えるが、各新興市場が提供しているデータを少し分析してみた。
まず東証マザーズ。右の図をクリックして見てほしい(オリジナルの説明資料はこちらにあります)。マザース指数の推移を表したチャートだが、2006年1月の2,500ポイントに対して2007年3月は1,000ポイントしかない。日本の株式市場全体が低迷からようやく脱した2003年後半と同レベルだ。最近のブルーチップ銘柄の好調さと比較すると、まさしくマザーズ上場銘柄の苦戦を表している。
これに呼応しているのが取引金額で、こちらも2006年は減少傾向だった。
取引件数や出来高でも比べたいところだが、今のところ公開されているデータはないようだ。
一方、JASDAQはこんな具合だ。市場の公式ホームページにはチャートが無かったので市場が提供しているデータを下にチャートを作ってみた(元データはこちら) 。売買代金はマザーズと同じように落ち込んでいるが、時価総額はそれ程落ち込んではいないようで、比較的大型の銘柄に支えられて持ちこたえているといったところか。
ヘラクレスについてはホームページ上にデータが公開されていないので割愛するが、ここまでの2つの例とそれ程大きくは違わないのではないかと想像している。
これらのチャートを見て容易に想定されるのは、
- 2005年末から2006年1月をピークに取引が非常に活発だった。ミニバブル的とも言える。
- 上記の反動もあり2006年から2007年にかけて市場は下降線を辿った。低迷という見方も成り立つが、2003~2004年ごろの定常レベルに戻ったとの見方もありえる。
ということで、今が新興市場にとって憂慮すべき状態なのか、それとも行き過ぎたバブルの芽を早めに摘む必要な調整だったのか、見解が分かれそうだ。
次回は日本の新興市場の発展に向けて思うところを披露して見たい。
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