ガソリン価格が$3.5/ガロン(5年前の3倍!)に達した米国では、ガソリン価格に比例して代替エネルギーへの熱もアップしているようだ。
そうした代替エネルギー分野の企業の一つであるNanosolar社(本社米国パロアルト)が世界最大級の太陽電池工場を作ると言う。ベンチャー企業が自前で工場を持つだけでも意外だが、工場を中国やインドではなくてシリコンバレーに作ると言うからさらに驚きだ。工場建設に必要な資金も既に調達しているようだ($75m、約85億円!)。ちなみに投資家の顔ぶれは多彩で、通常のVCの他にヘッジファンドや保険会社等も含まれる。Google創業者の二人もシード期に投資していたらしい。工場を自前で持つのは利益率の向上や技術の社外流出を防止するという意味で正しい選択だ。しかし多額の投資が必要になるので通常のベンチャー企業にはこの手は使えない。Nalosolarはそれだけ桁違いだと見ていいだろう。
薄膜太陽電池はシリコン使わずに済むため、最近のシリコンの価格高騰や供給難の影響を受けずにすむ。製造プロセスも半導体のように蒸着などの複雑なプロセスでなく印刷技術を使うためそこそこ安価らしい。一方で光を電気に変換する効率が低いのが課題のはずだ。こうした薄膜太陽電池をどんなアプリに使うのかが楽しみだ。
Nanosolarに投資家を見ると日系からMitsuiさんの名前が見える。やりましたね。
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