WSJ誌によると、ニューヨーク証券取引所(NYSE)とユーロネクスト(Euronext、在パリ)が統合するようだ。
ユーロネクストはあまり日本ではなじみが無いが、欧州大陸系の主要市場が統合して出来た市場のようで欧州の中では活発な市場らしい。欧州のベンチャー企業がこの市場に上場するという話も聞いたことがある。拠点はフランス、オランダ、ベルギーのようだ。
一方のNYSEは世界最大の株式市場で、米国や日本を含む諸外国の一流企業が名を連ねる。世界最高峰の市場なのでどこかと合併するような動機はなかったらしいが、最近になってNASDAQがLSE(ロンドン証券取引所)の買収に動いたことで対抗する必要に迫られたのだろう。そこで対抗上欧州大陸に目を付けたというのはわかりやすい構図だ。この統合が成立すれば、米国のマネーが欧州に、欧州のマネーが米国に向かいやすくなり、大西洋をまたいだ取引が活発化すると思われる。ベンチャー企業にとっても、SOX法対応が大変な米国での株式上場をあきらめて、欧州市場での上場を狙う動きが加速する可能性がある。NASDAQのLSE統合とあわせて、米国企業による欧州上場に火がつく可能性も出てきた。
このように現在は世界レベルで株式市場の統合が進んでいるようだ。かつてヘラクレスが「ナスダック・ジャパン」と言われていた時代があったが、再び日本国内市場が海外市場と連携する日が来るかも知れない。
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