Fund-to-Fundを運営する機関投資家に話を聞いた。世界のさまざまなファンドを研究している人たちなので彼らの見識はとても参考になる。
一言で言えば彼らは今とても悩んでいる。何故かといえば、大量のマネーが行き場を失っているからだ。
世界に潮流するマネーと実業の世界をつなぐのがベンチャーキャピタルをはじめとする運用者の指名だが、マネーの提供者へのリターンを考えたとき現実は決して楽ではない。「マネーの提供者」とは多くの場合年金基金や保険会社等の機関投資家だが、それら年金基金や保険会社が管理している資金も元を質せば個人が拠出した資金だったりする。なので、たとえばVCなどの運用者が投資したお金が返ってこないで元本割れを起こしたら、その元本割れの投資は巡り巡って年金や保険の掛け金が毀損することを意味し、当然のことながら掛け金を出した個人の集団はかんかんに怒るだろう。機関投資家はそうした個人のプレッシャーにさらされているわけだ。
その機関投資家が今悩んでいる。次の流れはどうなるのか、動向が気になるところだ。
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