最近、 いつでもIPOできる規模に成長した会社でありながら、なかなかIPOしない会社が目につく気がしている。Facebookしかり、Zingaしかり、、、Groupon、Nanosolar、Silver Spring Networksなどなど、ネット系、グリーン系などで目にするように思っている。いずれも既に十分な事業規模がありながら、なお急成長中の企業達だ。Twitterも注目株でありながら、なかなかIPOしない会社の一つだ。
今週、Twitterの共同創業者Biz Stone氏が語ったところによると、少なくともしばらくはIPOする気はないらしい。
引用: Twitter's Stone: no IPO or funding talks
(Reuters) - Twitter has no plans to go public any time soon and does not need additional funds because it is making money, the co-founder of the popular microblogging site said.
IPOする気はないし、当面は資金調達も不要だという。更にJPMorgan ChaseがTwitterの株式10%を4.5憶ドルで買い取りたいとオファーしているらしい。実際に売買がなされるか不明だが、Twitterの時価総額は45億ドルと評価されたことになる。
Stone also dismissed speculation that JPMorgan Chase & Co was in talks with Twitter to buy a 10 percent stake for $450 million, which would value the company at $4.5 billion.
ちなみに、Twitterは財務内容を公開していないが、eMarketerの調査によると、2010年の売り上げは45百万ドル(ほぼ広告収入か)、2011年は150百万ドルに達するかもしれないという。
PSRでいえば、2010年ベースで100倍!、2011年ベースで30倍だ。
引用: Industry tracker eMarketer said in January that Twitter likely generated an estimated $45 million from advertising in 2010 and could generate about $150 million this year. The startup does not disclose its financial information.
ちなみに、非公式な情報だが、今週、SharesPostから送られてきたNoticeによると、SharesPostの仲介により、TwitterのB優先株35,000株について34.50ドルで売買が成立したという。
SharesPostのデータを元にTwitterの発行済株数を推計すると2010年12月時点で233百万株となるが、34.50ドルの株価がついたということは、時価総額は233百万株×34.50ドル=約80億ドルと、さらに高騰したことにな。妥当な時価総額とは思えないが、それだけ人気を集めていることだろう。
こうした未公開株式の売買事例は、ベンチャー企業への投資ラウンドに多大な影響を与えていくことだろう。未公開の段階で売買できる手段が増えてきたら、株式公開の意義ってなんだっけ? ということになりかねない。情報開示が十分でない中で株を売買するわけだから、それなりにリスクも高いはずだが、急成長していることが明らかな企業の場合には、細かな情報開示がなくとも現実に売買が成立してしまうのが現実だ。
情報開示やら内部統制やら、公開企業に求められる規制は少なくないが、そんな「重たい」規制を後目に、未公開企業の株式があちこちで流通するとなれば、新興市場の位置づけやあり方が問い直されることになりかねない。アメリカにおいてすら、、、、
いわんや、日本においてをや、、、
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