あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
昨年はいろいろな意味で波乱の年でした。2009年はどんな年になるでしょう。下向きになってしまったマインドが回復するには時間がかかるような気がしていて、2009年はあまり明るいニュースは望めないような気がしています。喧噪の中で軸足がぶれることのないよう、今年はじっくりと足場を固める時期だととらえています。
メディアではどんなことがささやかれているでしょうか。米国のテクノロジーやベンチャーの動向について、下記の記事がまとまっているので紹介しましょう。細かいところは端折っていますので、よかったら是非原文を見て下さい。
引用: Ten tech predictions for 2009
by VentureBeat誌 2008/12/31
- 技術系ベンチャーのIPOは年内は望めない: ちなみに、2008年はシリコンバレー発企業によるIPOはわずか1社!
- エネルギー・インフラへの投資は続く: Obama次期大統領は8,000億ドル(約70兆円弱)の景気刺激策を約束しているが、少なからぬ資金が風力発電プラントや送電線網構築に費やされる。
- AndroidはiPhoneを抜く: 40を超すAndroid搭載機が発表され、Android搭載機の売れ行きは2009年7月までにiPhoneを超すだろう!
- Appleは今年も絶好調: 2008年Q4の純利益は前年同期の約2.2倍を記録した。しかも、売上高の2倍以上に匹敵する前受金を売上計上しないでこの実績(詳しくはこちら)。この勢いは2009年も衰えない。
- クラウド・コンピューティングが流行りそう: ユーザはコストをかけずにサービスを利用できるので、不況に強そう、ということらしい。
- クリーンテックがらみのトラブル続出: 環境にやさしいはずのクリーンテックだが、風力プラントの停止、ソーラー設備製造による環境破壊、訴訟、盗難など、あちこちで問題が起きているようだ。クリーンテックだからと言うだけで信用してはならないということらしい。
- Twitterはマネタイズできるか: 出来なかったら身売りもありえる?
- Microsoft版のiPhone - "Zune Phone"が登場: 果たして実現するか?
- iTunesはDRMフリーに: 可能性はあるが。。。。
昨日の紅白歌合戦を見ていて、最近は名曲が減ったなぁと改めて実感。DRMフリーはいいけど、ますます音楽業界は斜陽産業になるんじゃないかと懸念してます。- VCの資金調達(ファンド設立)は激減: 問題はどの程度まで減少するか。VCが資金調達できなければ、VCからベンチャー企業への投資も減るのは必然。賢明なベンチャーは、VCからの資金調達に頼り過ぎずに成長する道を探しているとか。
ということで、今年も注目すべき動きはいろいろとありそうだ。
最後のVCのファンド設立の状況については諸説あって、たとえばFacebookの株主として有名なAccel Partnersは、この最悪の環境下にもかかわらず10億ドル超のファンド募集に成功したという話もある(Accel closes two funds totaling more than $1B)。ファンドに"Groth"がついているので、純粋なVCファンドといえるかどうかは微妙だが、担当パートナーはアーリーステージ投資のファンドを運営してきた経験者達らしい。VCすべてが苦しいわけではなく、VCの勝ち負けがはっきりして「選別」が起こっていると考えるのが妥当だと思う。
今年も頑張っていきます。変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
最近のコメント