アメリカ大陸は巨大だ。中でも全米最大の州であるカリフォルニア州は日本よりも大きいらしい(違ってたらごめんなさい)。カリフォルニア州の北端に近いMt ShastaからSanFranciscoまで300マイル(約500km)、San Franciscoから南に向かって南端のSan Diegoまでは500マイル(約800km)ぐらいある。東京~大阪間が280マイル、東京~福岡間が560マイルだから、これと比べればカリフォルニアの大きさが大体想像つくだろう。自動車ではとても1日では縦断できる距離ではない。
San Francisco等の都市部から車で1時間も走れば人気(ひとけ)のない地域に出る。オレンジ畑、水田、牧草地といった耕作地域も広いが、山岳・丘陵地帯や荒涼とした乾燥地域も大きい。こんな人口密度の低い地域だからこそ移動は自動車がもっとも便利で現実的な手段だった。
しかし、昨今のガソリン高騰や地球温暖化の議論で、さすがのアメリカ人も公共交通機関に真剣に取り組もうという話が出てきた。カリフォルニアの州都であるSacramentからベイエリアを経由してLos Angels、San Diegoまで高速列車を走らせようという話があるようだ。
The $10 billion state bond for high-speed trains — good for Silicon Valley, good for California?
this November, Californians will have a fascinating new transportation option to consider: A high-speed rail network that would connect all of the major urban areas of the state, to be financed in part by a $10 billion voter-approved bond measure.
Venture Beat誌の記事によるとカリフォルニア州では100億ドル(約1兆円)の州債発行により州内の主要都市を高速で結ぶ鉄道を検討するとしている。
Trains going as fast as 220mph would run between Sacramento and the Bay Area in the northern part of the state as well as down through the Central Valley to Los Angeles, Orange County and San Diego in the south (map here). You would be able to travel between downtown San Francisco and downtown LA in 2.5 hours for $24, or between San Jose and Sacramento in 1.5 hours for $18, according to the plan’s projections.
この鉄道は220mph(350km/h!)という高速で走り、San FranciscoからLAまで2時間半、料金はなんと24ドル(2,400円!)。新幹線よりも高速で、料金は東京~新大阪間の14,000円(のぞみ)の6分の1という破格値だ。SFからLAまでは飛行機の便数も多くて価格も安く、$100~300あれば誰でも往復できる。この区間に鉄道を設置するとしたら、飛行機との対抗上、価格は安くせざるを得ないのだろう。
現実問題としてこの構想が簡単に実現するとは思えないが、鉄道網が発達したら便利で環境にも優しいことは間違いない。議論の成り行きを注目したい。
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