2007年第1四半期のベンチャー投資動向がVenture Oneから発表された。ヘルスケア、クリーンテックが増え、IT関連が減少したというものだ。 Venture Beatの記事を引用して、まずIT系から見ていくと、
Venture capitalists gave 16 percent less to companies in the IT industry, however — they invested less money into software, semiconductors and Internet infrastructure companies. Web 2.0 companies, however, appear to have drawn more money than ever. See table below. Web 2.0 companies are part of the “Information services” category, which saw $722 million, up from $659 million during the first quarter of last year.
IT系企業への投資件数は前年比マイナス16%、ソフトウェア、半導体、インターネットインフラ系企業への投資が減る一方で、Web2.0に分類させる企業への投資が増えているという。日頃肌身で感じていることが数字で裏付けられた格好だ。
ITが減る一方で増えているのはクリーンテック。1年前には1社あたり4百万ドルだった投資金額も、最近は倍増しているようだ。
Alternative energy and other clean technology companies also saw a boost. Venture capitalists invested $237.0 million into ten “alternative energy” deals, up from $53.8 million in six deals. They invested $54 million into eight “environmental” companies in the first quarter, compared to just $4 million invested in one deal a year ago, the data showed.
実際、ここ1年ほどクリーンテックが大賑わい、シリコンバレーの一部が「エネルギーバレー」に着実にシフトしつつあるようだ。四半期で237百万ドルだから、年間にすれば約10億ドル、円換算すれば年間1200億円程の資金がクリーンテックに投じられる勘定だ。これは日系大手VC数社の年間投資額を合計したくらいの規模になる。そうしたブームに乗った企業の中に本物企業がどれだけあるか、結果が出るにはまだ2~3年はかかるだろうが、このように資金がダイナミックに動いていくあたりがアメリカの真骨頂だろう。
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