エンタープライズソフトの代表格ERPの分野でもオープンソース化が始まっていることは先日もお伝えしたとおりだが、こうした動きに対してERPの覇者であるSAP社は、機能を単純化したERPで対抗するようだ。
WSJ誌は、ベイエリアの交通機関であるBARTの券売機が使いにくいことになぞらえて、SAPをこう評している。
(実際、BARTの券売機はとても分かりにくく、切符を買えずに戸惑う人が多い)
But SAP has been under a number of competitive pressures in recent years...
the design of some of the company's offerings was "inhumane." "Anyone who says otherwise is swimming in a deep pool of delusion,"
The reason that's now a concern at SAP is because the company's offerings are being challenged by a new breed of Internet-based software, much of it having the friendly feel of popular consumer Web sites. What's more, SAP is trying to expand into small and medium-size businesses, which usually have less patience for recondite software than do big enterprises.
簡単にまとめると、「SAPが競争の脅威にさらされている。SAPのシステムはとても「非人間的」で使いづらいが、インターネットベースのソフトウェア企業がもっとフレンドリーなサービスを出してきたのだ。ましてや、SAPが次なるターゲットとしている中小企業のユーザーは大企業向けの凝ったつくりのソフトは受け入れないだろう。」という感じだ。
中小企業をターゲットとしたERP市場では導入コストの点でOSSが普及する可能性が高い。そうなるとSAPはじめ既存のERPベンダーがここに参入するとしても価格競争は必至。収益を上げづらい市場となろう。
Web2.0を起爆剤に、エンタープライズソフトウェアの業界にも確かに構造変化が起きていると見ていいのではないか。
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