ストレージ大手のEMCが、セキュリティ業界老舗のRSA Securityを買うらしい。21億ドル(約2,500億円)だとか。
EMCはM&Aに積極的な会社で、しばしば異分野の会社を買ってきた。サーバー仮想化技術のVMwareや、コンテンツマネジメントのDcumentumなど、一見するとストレージとは直接関係がない。しかしながらこうした会社を購入することで、EMCはストレージだけに留まらず、より上位のレイヤに行こうとしたようだ。
一方のRSAは、公開鍵暗号の世界では世界標準となっており、RSA暗号はかなり古いので特許が切れている可能性があるが、その技術と知名度は情報セキュリティ業界ではトップクラスだ。
EMCによるRSA買収とEMCのストレージ事業との直接的な関係は今のところ不明だが、情報漏洩が相次ぐこのご時勢、ストレージのデータ全体を暗号化するぐらいのこと考えなければならないのかもしれない。だとしたらRSAは理想的な相手だ。
このように異分野の会社どうしが頻繁にくっつくところがアメリカ企業の強さを作る一つの要因なのだろう。
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