この週末から映画ダ・ヴィンチ・コードが封切られるようだが、アメリカではやたらと盛り上がっている。それも、映画そのものよりも、ニュースその他の取り巻きが盛り上がっており、全米のあらゆるテレビや雑誌がいろいろな特集を組んでいる。たとえばこんな感じだ "Love thine enemy" by Economist
アメリカの精神のよりどころはキリスト教らしい。アメリカのドル紙幣の裏側には必ず"IN GOD WE TRUST"と書いてある。「神の御名においてこのドル紙幣を信用する」というような意味であろうか。世界の基軸通貨であるドル紙幣は、少なくとも精神上は「神」によって信用供与されているわけだ。アメリカのような雑多な民族がそれぞれ勝手に生きている世界では何が正しくて何が正しくないか決めるためのよりどころが必要なはずで、それがおそらくキリスト教なのだろう。
ところが”ダ・ヴィンチ・コード”ではキリスト教を神格化せず、むしろ人為的なもの、たとえば聖書はキリストの死後4世紀も立ってローマ皇帝によって改変された説いている。真実はどうなのかわからないが、これはキリスト教に依って立つ人にとっては大問題なのだろう。先のEconomit誌によるとローマカトリック教会はかんかんらしい。カトリック総本山のバチカンでは映画をボイコットしようという話になっているようだ。まぁ、1,600年続いたカトリック教会がこれしきのことで没落するとは思えないが。
真実がどうでれ個人的には一つのシナリオとして興味深く思うし、映画にはエンターテイメント性があるのだろうと推察する。騒ぐ人が多いほどそれで潤う人がいることだけは確かなようだ。
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