デジタル家電製品やパソコンなどの間を簡単につなげるものとして日本でも徐々に人気が出てきたBluetoothだが、次世代品ではUWB(Ultra Wide Band)の仕様を取り込んでさらに高速化していくようだ。"Bluetooth-on-UWB"のような形になるらしい。
Bluetoothは携帯電話とパソコン、携帯電話とヘッドセット、パソコンとマウス、といったようなデジタル機器どうしを無線でつなぐ技術で、日本では立ち上がりに苦労したが、ヨーロッパあたりで順調に普及してきたと思う。その特徴はなんと言っても消費電力が少ないこと。難点は速度が1Mbps程度に留まること。手軽に使えるのでスマートフォン等の高性能デジタル家電にしばしば搭載されているが、大容量の画像や音楽ファイルをやり取りするにはやや力不足なようだ。
Ultra Wide Bandはもともと軍事目的で作られた通信方式だが、2002年から民生転用が可能となった。瞬間的に信号を発するインパルス波を使っている関係で雑音に強く、小電力で高速通信が可能になっている。UWBの民生技術であるWiMedia Allianceの仕様では、無線通信でありながら480Mbpsの通信速度を目指すと言うから驚きだ。これはもう家庭用光通信アクセス回線の速度を超えている。
近距離無線技術にはBluetoothやUWBのほかにZigbeeもあるし、最近では無線LANも通信速度を上げる規格がまとまりそうで、ますます混迷の様相を呈していたが、BluetoothがUWBと統合してそれぞれの強みを持ち寄って統合していく方向にあるのは、ユーザーとしては望ましいことだと思う。
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