Appleの製品はタッチパッドをうまく使っているのが特徴だが、Appleはこのタッチパッドを携帯電話や音楽プレーヤーだけでなく、パソコンにまで採用するのかもしれない。
VentureBeat誌に掲載された記事を引用させていただくと、
Just a touchpad and a screen: A grand unified theory of Apple’s next big move
(VentureBeat 2008/8/11)Ever since Apple’s chief financial officer, Peter Oppenheimer, referred to a “future product transition” during the company’s most recent earnings call, the tech news world has been abuzz.
...For some, the future holds a touchscreen MacBook or an ultra-portable tablet. Others envision a MacBook with a souped-up multi-touch touchpad made of glass positioned below or next to the keyboard.
AppleのCFOであるPeter Oppenheimer氏との電話インタビューにおいて、氏はマックブックにタッチスクリーンを搭載することをほのめかして騒然となったということだ。
といって、Appleが細かいことを発表したわけでもないようなので、単なる憶測に過ぎない。しかしAppleなら何かやってくれるだろうということで、VentureBeat誌はAppleのタッチパッドの特許を元にあれこれ分析しているわけだ。
記事の中で引用された図表の一部を再引用させていただくが、Appleの特許"wide touchpad on a portable computer"の概略図の一部が掲載されている。詳細は引用元の原文や特許のClaimを見ていただきたいのだが、パソコンからキーボードが消え、キーボードのあるべき位置にタッチパッドと思しきものが据えられているのがわかる。
試みとしては大変おもしろい。だが、いったいこんなパソコンがあり得るのだろうか。
機械式のキーやボタンは、操作に慣れた人がスピーディに入力するには優れたデバイスだ。あのキータッチや押したときの感覚が重要だったりする。メールを書いたりブログを書いたりするには、機械的なキーボードのほうが素早く打ててしっくりくる。
それ対してタッチパッドはキーボードとは別物という感覚だ。直観的な操作でいろいろなことができるので、定型でないアプリ、より柔軟でヒューマンなインタフェースを追求しようとしたらタッチパッドは素晴らしい。ファイルをスクロール中に終わりまでいったら、画面がビヨーンと行き過ぎて戻るところなど、思わず笑みがこぼれるくらい素晴らしいと感じる。だが、タッチパッドは細かい操作が難しい。特に、データの入力が難しい。何しろiPhoneやiPod Touchのバーチャルキーボードは小さすぎて、太い指で長文を入力する気にはならない。ボタンがないことに戸惑ったり不便に感じる人も少なくないはずだ。
要はアプリ次第で、機械式のキーボードのほうが向いている場合もあるし、タッチパッドが好まれる場合もあろう。
ビジネスで使われるパソコンにタッチパッドが入ってくるとは思えないが、どちらかといえば写真、ビデオ、音楽といったリッチなコンテンツを主に使うユーザーにはタッチパッドは悪くない。そうした分野のパソコンとしてタッチパッドPCが出てきたら面白そうだ。
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