バルセロナで開催されている3GSMではモバイルTVが人気のようだ。3GSMに限らず、携帯電話向けのビデオ配信技術は世界のあちこちで人気だ。
アメリカでもAT&Tが、QualcommのMediaFloによる携帯電話向け動画配信サービスを利用するらしい。いつものSiliconValley.comによると(原文はこちら)
AT&T Inc.'s Cingular Wireless will use Qualcomm Inc.'s new MediaFlo wireless network to deliver broadcast television to mobile phones by the end of this year, the companies announced Monday.
このMediaFloがおもしろいのは、日本のワンセグのようにUHF/VHF帯の周波数帯(米国では716MHz~722MHz帯)の電波を使って映像を配信する経路に加え、携帯電話でウェブなどを見るときに使う3Gネットワークを使っても映像を配信できる点だ。ワンセグのような専用の受信機能がついていない携帯電話でもコンテンツを見れることになる。放送配信ネットワークの整備の状況によらずコンテンツを配信できるので、すばやく事業を立ち上げてサービスを展開しやすくなる。
アメリカでは今回のAT&Tのほか、SprintやT-Mobileも検討しているらしい。日本でもauとSoftbankが検討しているようだ。
このように携帯電話へのビデオ配信のインフラ技術が整ってくると、次の焦点はコンテンツに移ってくるのではないか。ワールドカップやオリンピックといった特別のイベントであれば携帯電話で映像をリアルタイムに見たいというニーズはあるだろうが、定常的にコンテンツを見てもらえるようにしないとネットワーク屋は儲からない。どんなユーザーにどんなコンテンツを提供するのか、そのあたりが今後の焦点になろう。起業チャンスかもしれない。
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